CKDで尿酸値は高くてもよいのか、下げた方がよいのか

Gonçalves DLN, Moreira TR, da Silva LS. A systematic review and meta-analysis of the association between uric acid levels and chronic kidney disease. Sci Rep. 2022 Apr 15;12(1):6251. doi: 10.1038/s41598-022-10118-x. PMID: 35428828; PMCID: PMC9012819.

CKD患者での尿酸値に関するメタアナリシスを読んでみました https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35428828/

慢性腎臓病(CKD)を外来で診ていて、尿酸値をどの程度にするかはいつも迷います。

尿酸値は下げた方がよいという先生と、そこまで頑張って下げなくてよいという先生がいて、どの意見を参考にするべきかも迷っています。

18のCKD の発生に関する研究と (n = 398,663)と、 CKDの進行に関する研究(n = 13,575) が含まれています。nとしては膨大な数です。そのうち、14件はアジアからの報告で、日本人も含まれています。

尿酸値が低いとCKD発生リスクが予防されました(RR 0.65 [95% CI 0.56-0.75])。CKD 発生リスクは 尿酸値の増加とともに増加し、全体としての発生リスクは 1.54 でした。

同様に尿酸値が低いと、CKD 進行にも保護的に働くようです (RR 0.55 [95% CI = 0.44–0.68]).。

ただ、具体的にどのくらいの管理を目指せばよいかについての言及はありませんでした。

日本人を対象とした研究 Nephrology Dialysis Transplantation, Volume 35, Issue Supplement_3, June 2020, gfaa142.P0778,

https://doi.org/10.1093/ndt/gfaa142.P0778

ではUA 7mg/dL以上で新規CKD発症が有意に増加したようです。CKDの信仰とは有意差はなかったようですが、ひとまずこのあたりがターゲットにしようかと思います。

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